復活へのあゆみ2

突然の脳幹出血発症から18年(2023年4月15日現在)復活への歩みの足跡

健常者のマナーに惑わされるな

職場復帰して、仕事が終わってから、学年で食事会を開いてもらった。その時のこと。箸で食べ物を口に入れようとすると、口に届くまでに落ちてしまう。何度してもうまく運べない。そこで、とっさにひらめいた。元気な頃の習慣で行動はできないのだ。無理なのだ。背筋を伸ばして食べ物を口に運ぶ健常な頃のマナーは、障がい者には通用しないのだ。口を食べ物に近づけて、食べる。つまり、行儀が悪い食べ方なのだ。健常者が考えたマナーに、障がい者が従うのは無理なのだ。口を食べ物に近づけて、皿の上に口を持っていき食べる。そうすると、だいたいこぼれない。左手だけしか使えないので、大変だけど、なんとか食べ終えた。障がい者だからと家でいろいろサービスしてもらうのもいいけれど、身体の状態や諸条件が許される人は、外出して、失敗覚悟の上で、チャレンジしてみるのも、失われた機能を、他の動く部分がカバーしてくれて、同じにはできないけど、結果的に同じことができたと、嬉しい経験になるだろう。ボクの場合は、仕事という大きな心の支えがあったおかげで、チャレンジできたことかも知れません。定年退職して高齢者となった今なら、そこまでして頑張ることはないでしょう。そうする必要もないし、頑張る意味もないから。食事の時は、箸ではなくスプーンを出してもらうとか、あらかじめ考えていると、周りに迷惑をかけることがなくなります。牛丼屋さんでは、最初の頃は、ボクがお願いしてスプーンを出してもらったけど、何回か通ううちにスプーンも各テーブルに常設したいる状態になっています。いちいちお願いしなくてもいいので助かります。この前、久しぶりに行くと料金が高くなり、置き場所も変わっていたので、探すのに困りました。何より、牛丼を注文するのにタブレットを使う形式に変わっていて、片手しか使えないので困りました。店員さんにお願いして、タブレットを操作してもらいました。世の中便利になるのはいいけれど、身体の不自由な人も来店すると考えて、その時の障がい者の状態に合わせた対応をする社員教育を要望したい。ボクがいっている牛丼屋さんは、ボクは満足しています。