復活へのあゆみ2

突然の脳幹出血発症から18年(2023年4月15日現在)復活への歩みの足跡

厳しいST訓練

ST訓練は、厳しかった。当時は、この人も若いからこうなのだろうと思っていたが、振り返ってみると、それが良かったのだ。でも、正直当時は、他のST訓練を横目に見て、厳しい😰当時は、おしゃべりが普通に出来ず、初めは声も出せなかった。それが、ある日、音らしきものが口から出せるようになる。それを、声にまで高めるのに苦労した。それは、訓練ではなく、自由時間に相部屋の人の付き添いで来た人らと会話らしきものをする中で、取り戻していった気がします。日毎に、声が出せるようになり、ST訓練を迎えた。小学校4年生の教科書に載っている、ごんぎつねの冒頭部分が書かれている。ボクは内心しめたと喜んだ。だってごんぎつねは、何度も研究授業で得意な教材だったからです。ところが、いざ読もうとすると声が出てきません。何度かチャレンジして、ようやく声が出てきました。ところが、一文字目がどもってしまうのです。ご、ご、ご、ご、ご、ご、ご、ごんは、ひ、ひ、ひ、ひ、ひーとーりーぼ、ぼ、ぼっちの。こんな感じです。何度かその訓練を繰り返してから、STが厳しくなりました。今日からは、吃(ども)たら最初からやり直しです。初めは、すぐにどもるので、やり直しと言っても、直前のことです。ところが、だんだん長く読めるようになってから、吃ったり、読み間違えたりした時には、ショックでした。自分の得意教材で苦労していることが。その時、最初の頃を思い出しました。喉の力を抜いて、目の前の文だけでなく、数行先も頭の中で先読みしておく。健常な時に、普通にやっていたことを、思い出すのです。こうして、最後には、ゆっくりだけど、読み間違えずに、読み終えることが出来ました。厳しいSTのおかげで、乗り越えられた瞬間でした。ありがとうございました。